ミチスガラ

LDHアーティストが好き。色々書きます

細かすぎて伝わらないかもしれないTHE RAMPAGE スリボの歌の好きなところ10曲選 ~RIKUさん編~

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この前書いた記事のRIKUさんバージョン書きました~!!

前回と違って誕生日とか全く関係ないのですが……とにかく今書かずには居られなくて先月末頃から書き始めて、日々の諸々を全部注ぎ込んで全力で書いたらこんなボリューム(1万字超)になってしまいました。

何はともあれTHE RAMPAGEへの全力のリスペクトと、あとひたすらRIKUさんを称賛したい気持ちを詰め込んで書きました。

 

今回も選抜基準は語感、メロディ、曲展開も込みで「この人のこの歌声によって唄われるこのフレーズ最強!最高!」と私が思ったところです。
あと前回書き漏れていたんですが「ここを唄うのは絶対この人じゃないと!」と思わせられる、という点は10曲に絞る上で特に重要視してます。

どこまでも私の好みで選んでいますが「え~私はこの曲のここの方が好き!」みたいなご意見がいただけたらとっても嬉しいです。
語りましょう、ボーカル青山陸を。

ではいきます!

※曲の構成の話をする時は便宜上、以下の太字の呼称で統一しています。
【Aメロ/Bメロ/サビ (×Cメロ)/Cメロ(×Dメロ、×大サビ)/ラスサビ】
わかりにくかったらごめんなさい。

※大きい文字が曲名、【】内が歌詞の抜粋です。
※公式で動画がある曲のみ引用してます。
(文中で抜粋してる箇所から再生されます)

FIND A WAY

【たとえ何が起きたとしても/バカげてるATITTUDE 信じるのはMY HEART】

therampage.lnk.to

この曲、THE RAMPAGE名義での最初の楽曲であるからか、今聴くと名刺代わりの一曲という狙いを感じますね。THE RAMPAGEの色を印象づける曲調は勿論だし、あとこれは「Unbreakable」もそうですがスリーボーカルの主たる魅力がとにかく詰め込まれているように思います。

もし私が彼らの楽曲を全く聴いたことの無い知人に何曲か紹介するとしたら、この曲は絶対に選ぶと思います。RIKUさんの歌声を聴かせる目的であれば特に。

RIKUさんの魅力といえばまず声量に支えられたパワフルな声質倍音の多さ。あとピッチ、ここぞという時めちゃくちゃ心地よく聴こえます。それに加えて滑らかに切り替わる美しいファルセット(裏声)、そしてあの非常にインパクトの強いビブラート
それらを一気に味わえるのが、1つ目のフレーズです。

何が起き】と【たとしても】の間でファルセットから切り替わるわけですが、両方とも力強く美しく響くような張りがしっかり保たれていますし、何よりそれぞれの語尾につく深く均一なビブラートが、これぞRIKUさん!って感じですよね。

RIKUさんのビブラートって、分厚めの布が波打ってるかのような深さでありつつ、本当に永遠に出せるんじゃないかと思うくらい均一でブレないですよね。あまりに深くて波が大きいとそれはそれで好き嫌いが出てくるものですが、その辺りも上手く調整しているように感じます。

あとおそらくは、曲のテンポやコードに合わせた調整もしているでしょうし。それでいてRIKUさんはダンスもしっかり加わっているわけで……全部、鍛錬が幾重にも積み重なった素晴らしい所産だと思います。

ちなみにですが、私がRIKUさんのこの種のビブラートの中で一番好きなのは「THROW YA FIST」の【燃やそう】です。(↓)

これが、本当に、大好きです……!!余談でした。

2つ目のフレーズは2番のAメロですね。ちなみに1番の方にしなかった理由は【バカげてるATITTUDEの所がカッコいいから(単純)です。ここでわかるのはRIKUさんのエッジをきかせた声の良さ、あとやっぱり何と言っても後半のハイトーン。まさに高らかという表現が似合う迫力です。

個人的な好みもあるんですが『GO ON THE RAMPAGE』ライブ音源でのこの曲を聴いてるとつくづくRIKUさんってライブ音源の声の方が好きだな……と思います。CDではかなり声を重ねてあるし、多分倍音も削られてる部分があるのかと。あと単純に生歌がすごい。

LA FIESTA

【飢えたこの肌に 染み渡る Sweat&Beats/Free&Forever 光の中踊れば/(コーラス)Oh yeah~最高のShow time~FIESTA】

私、「LA FIESTA好きすぎなんだよな…いずれ書くであろう川村壱馬さんの記事でもこの曲は確実に出すと思います。すみません(?)…。

前回の記事でも書きましたが、歌声とメロディがほぼ全編で「ここはこの人の声じゃないとなぁ」と感じさせられるハマり具合なんですよね。この曲は1番と2番でパート変更が無い曲なんですが、この完璧なハマり具合を考えるとそれも納得です。

1つ目は2番Aメロです。ここはライブパフォーマンスでも特に魅せてくれる部分ですよね。【飢えたこの肌にの“だ”から“に”までの、ちょっと勿体ぶるようなニュアンスの付け方がすごく色っぽくてカッコいい部分です。

たぶんここは他の2人が唄っていても三種三様でカッコいいと思うんですが(聴いてみたい!)、この野性味がありつつもどこか爽やかさが残る色気、RIKUさんならではだと思います。

2つ目、このCメロ部分は吉野さん記事でも紹介したんですが、RIKUさんパートも特徴的なので書くことにしました。

特徴というのが何かと言うと、ここのRIKUさん抑揚が少なめなんですよね。「Only One」等の素朴なポップバラードの時の唄い方に近いのですが、これ、前段の吉野さんの歌声に少し寄せているのではないかと思うんです。

そうして比較的に厚みを落とした歌声で唄われることにより、吉野さんからRIKUさんへと連なる美麗なメロディライン言葉の響きが際立ち、とても心地良い流れが感じられます(心なしか、『一つになれるから』も少し唄い方が吉野さんに似ているような気も……)。

3つ目はラスサビの、シンセだけが鳴ってる(いわゆる落ちサビ)前半部分に重なるコーラスです。

ここ良いですよね!大好きです。のびのびと広がる【Oh Yeah】の声から、絶妙にメロディラインに重なって切ない余韻を残す【最高のShow time】、それから色っぽくエッジをきかせた【FIESTA】。全てが本当にカッコいいです。

難しいフェイクの入ったコーラスですが、個人的にはここもa-nationのライブ映像など、ライブの方がより抑揚が強く情熱的な気がして好きです。(音源には音源の意図があるので、あくまで好みですが。)

この曲に求められるようなボーカリングは特にRIKUさんが得意としてそうなイメージがありますし、各所で大活躍していますね。まあ全員全部良いんですけどね(しつこい)

Dream On

【街を揺らして踊らせて/途切れることのない この想いで】

吉野さんの記事でも選んだ曲なんですが、今回改めて聴き直してみて気が付いたことがありました。この曲も1番と2番でパート変更が全く無い曲なんです。

そういう曲って何曲かあるんですが、特にこの曲は3人それぞれの歌声にかけられたエフェクトがかなりハッキリと異なっているので、たぶん意図して3人の役割をキッチリ分けているのではないかと思われます。

具体的に言うと、リバーブ等のエフェクトが
吉野さん>RIKUさん>川村さん
の順に強くかけられているように聴こえるんです。

エフェクトが強いと実体感が薄まり、より幻想的になります。私がやたらと前回の記事で風のようだと言っていたように、吉野さんはあの中高音の豊かな響きを生かした幻想的な歌声に。川村さんは、逆に低音の力強い響きを生かした実体感の濃い歌声に。そしてRIKUさんはちょうどその中間になっているように聴こえます。

そして、この曲のボーカルパートはBメロ→サビやサビ→2番など、曲構成の連結部を除くと、吉野さんと川村さんの間には必ずRIKUさんが挟まるようになっているんです。

これらのことから、この曲におけるRIKUさんは明確に“懸け橋としての役割を担っていることがわかります。

川村さんと吉野さんという対照的な2人のパートをRIKUさんがなだらかに繋いでいくことにより、楽曲の盛り上がりがよりダイナミックに感じられる。この3人ならではの、本当によく出来た構成だと思います。

楽曲の話が長くなってしまいました!フレーズの話をします。1つ目のはサビ前、2つ目はCメロ(↓)です。

この2つのフレーズはどちらもRIKUさんのボーカリングの中でも私が特に好きな、ある特徴が出ているのです。

それが何かと言うと、“お”の響き方です。
街を揺らして“お”どらせて】と【途切れることの無い この“お”もいで】、この“お”が私は大好きなんです。

実際に聴いてみると、この“お”の一瞬のコントロールがあることで、勢いよく解き放たれた声が大きく全体へ広がっていくような気持ち良さがあると思いませんか?

しかもこれらのフレーズ、どちらもサビの直前なんですよね。“お”で放たれた声のパワーは、そのままサビの爆発力に繋がっていきます。こういうところがまさに“懸け橋”なわけです。

この曲はとてもキャッチ―で、音色もとにかくポップで華やかで、ライブでも盛り上がり所で唄われる曲ですが、この曲のスケール感を形作る一端を確実に担っているのが、RIKUさんという懸け橋の存在であると私は思います。

Knocking Knocking

Oh Baby tell me 何してる?/触れてしまいそう 何気ない横顔 Baby

ライブで特に人気な曲です。
このTHE RAMPAGEらしいヒップホップなトラック、Bメロやサビの上モノの音がかなり派手なのに、ボーカルと上手く調和していて凄くカッコいいなーと思います。

あと、改めて聴いてみるとボーカリングもライブの演出もすごくセクシーだけど歌詞が意外と純情。あくまで自分の熱情に葛藤するという内面の動きに終始した“始まりの合図”の歌なんですよね。

それを考えると、ライブでの演出が進化する毎に歌詞の意味合い自体が変わっていっているように見受けられるのが興味深い。余談でした。

この曲は特にRIKUさん、得意そうだなー!という印象が全体的にあります。まず抜粋1つ目はBメロですが、ここ本当に大好きです。ライブ映像で観た時に思わず「うっま!」と叫んだ箇所でした。

このフレーズの“tell me”の部分、一瞬だけ鼻に抜くような節回しがあって、それが凄くカッコいいんですよね。この流れるような速いフレーズで、しかもライブでもちゃんと通る声量で、こんな風に細やかなニュアンスがつけられるものなんだな……と感嘆させられました。

2つ目はサビです。ここでもRIKUさんの“お”のパワーが発揮されます。

サビに至るまで溜めに溜めた力が一気に放出された、開放感のある歌い終わりです。そこから上がり切ったようにファルセットに移行しての“Baby”。ここがまた均一なビブラートで凄く気持ち良いですよね。込めた力が逃げて消えたりすることもなく後半までしっかり保たれて響き、強く耳に残るファルセットです。

改めて、RIKUさんを始めLDHのボーカリストってもう本当にウンザリするくらい、気が狂うかと思うくらい繰り返し同じ練習をし続けてる人なんだろうな……と思います。じゃないとこんなに均整がとれないと思うので。さすがストイック王子。いや本当に。

WELCOME 2 PARADISE

【LEDの月-moon- 照らし出され Make ya groove/Forget about tomorrow 明日は明日の涙を拭く】

大好きな曲です。推しがフィーチャーされてるからとかじゃなく曲がね!

朗らか、ゆるい、という言葉が浮かんでくる甘くメロウなサウンドで【覚めない夏/覚めない夢 Forever】と唄われるこの曲ですが、その一方で【かけがえない今を】だとか【あと何度 僕らこうやって過ごせるだろう】だとか、確実に終わりを悟っている抒情がスパイスのように散りばめられていて、その奥行きのある情感にグッときてしまいます。

振付もすごくオシャレでかわいいし(山彰さんに感謝ですね……)、観ていても聴いていても楽しい曲ですよね。

そんなこの曲のRIKUさんの歌、全体的に大好きです。1つ目は川村さんの歌い出しからパスされたところですが正に歌詞通りのグルーヴ感ですよね!川村さんの【GPS」】もそうですがこの【moon】groove】の所。ちょっとエッジをきかせた声でグルーヴィーに歌い回す(技術的にはフォールと言うのかな?)のが本当にカッコいいです。
こういう唄い方めっちゃ出てくる一曲ください(我儘)。

2つ目は先述したような、少しだけ無常感が顔を覗かせる部分です。

1番の【明日は明日の風が吹く】という楽観の言葉にかぶせて、
2番で【涙を拭く】と悲観を忍ばせるところがまたオシャレですよね。

そんな少し寂しげな歌詞ですが、こちらへ語りかけるかのようなRIKUさんの暖かみのある歌声で唄われるとどこかホッとするというか、切なくも穏やかな気持ちになります(映像で見ると、ここのRIKUさんは動きや表情もすごく優しいんですよね)。

持ち前の声のパワーがこういう場面でそのまま大きな包容力となるという、RIKUさん自身の印象とも重なるような魅力ですね。あと、ラスサビに重なる【Forget about tomorrow~】のコーラスがまた良いですよね…などなどもう、あげていくと尽きないですが。

この前読んだRIKUさんを紹介している記事で、RIKUさんはこのシングルのレコーディングの際に低音の限界を感じた、と述べていた事を知りました。
ただRIKUさんは(そしてきっと他の2人も)、そうして何か壁にぶつかる度に自分なりのアプローチの仕方を模索してきたのだろうし、その結果としてこのグルーヴ感が形作られたのでしょうね。リスペクト。

SWAG & PRIDE

【振り翳せ Your flag/時に雨 時に風 時代のうねり 乗りこなして/この声を枯らす 届くまで 遮る壁飛び越え Wow 何度でも】

『HIGH & LOW THE WORST』がきっかけでTHE RAMPAGEを好きになった私にとってはすごく思い入れのある曲です。正直1つ目だけは、初めて『MUSIC STATION』でパフォーマンスを観た時のファーストインパクトが忘れられなくて選んだところが大いにあります。超個人的ですみません。

その頃はまだTHE RAMPAGEを好きになり始める前だったので、吉野北人さん、川村壱馬さん、龍さんと鈴木さんがなんとか分かるくらいの認識度で観ていました。曲が始まってすぐ、「この曲って難しいんだな」と気が付きました。

全体的にそうなんですが特にAメロが、歌というよりギターの単音フレーズのようなメロディなんですよね。しかも音も低い。鬼。

でも、そう思った矢先にRIKUさんがカットインしてきて1つ目のフレーズを唄い出したところで「うわっなんだこの上手い人!」とビックリしたのを覚えています。
ブレずに勢いよく、かつ第一音で限りなく正しい位置に声が投げ込まれたような気持ちの良さがありました。なんとなく三浦大知さんの歌を聴いた時と同じような感覚がしました。こんな“柱”のような安定感のあるボーカリストがこのグループには居るんだな、と認識した瞬間でした。

2つ目はRIKUさんが先述の鬼のフレーズを唄ってる部分です。

ただでさえ音域が高めなRIKUさんにはきっとかなりキツい部分だと思うのですが、これがまた巧妙にエッジをきかせていてカッコいい

3つ目はラスサビのド頭、キメの部分です。

何重かに重ねられたRIKUさんの歌声と曲のキメが合わさって空間を支配するような迫力があるし、力強い歌詞もRIKUさんの声にすごく合ってますよね。ここはパフォーマーもブレイクに合わせて全員でキメるので映像で観ても本当にカッコいいシーンです。

大事な映画のタイアップだけあって曲調もメロディもかなり“攻め”な曲ですが、こうして聴いてみると全体的に3人それぞれの個性がきっちり発揮されている曲でもあると感じます。

特にRIKUさんに関しては安定して力強さが感じられるので、改めてこの人がスリーボーカルの軸であるということを実感させられます。

DOWN BY LAW

【行こうよ このまま ON THE GRIND/(コーラス)We can make it 止まんないで】

まぁこれはね、なんていうかもう……これはね(ウザ)

ぶっちゃけみんな好きだろと思ってしまうんですが。

そもそもド名曲だと思うんです、この曲。キャッチーでありつつ、色んなジャンルの要素が詰まっている。基本は4つ打ちだけどイントロ~Aメロはフュージョンっぽいリズムが感じられたり、あとシティポップ感と言うのか…少し懐かしく感じるようなシンセの音が入っていたり、全体的に派手過ぎないけど、随所で仕掛けのように耳に残る音色が飛び込んでくるので、じっくり聴けば聴くほど楽しくなります。気がついたら大好きになっていました。

あと『FAIRY TAIL』のタイアップなのもあり、歌詞がすごく前向きでTHE RAMPAGEらしいのと、歌もとにかくポップ!スタイリッシュ!そして難しい!3人それぞれの個性が際立つ美麗なファルセットが堪能できます。

それと2番AメロのRIKUさんと吉野さんがラップパートに参加するところは特に「おっ!」となりますよね。仲間との絆を唄う歌詞ともリンクするような嬉しい演出です。

1つ目はCメロ、2つ目はラスサビのコーラスです。どちらも恐らくRIKUさんにしか唄えない、実力の見せ所ですね。

Cメロは楽曲全体でみてもハイライトと言える箇所で、いわゆるミックスボイスだと思いますがとりあえず高い…!それでいて声量は保たれているし、心地よい声色が最後までのびのびと広がるので、爽快感が凄いですよね。

そして2つ目、コーラスの【止まんないで】の所。1つ目と同じく、勢いよく放たれるハイトーンがとても小気味良い部分です。

この記事を書く時には各種ライブ映像を何度も観直しているんですが、この2つのフレーズがどちらも全く音源と遜色ないクオリティだったことには震えました。私はまだライブで体感したことが無いですが、生で聴いたら物凄い迫力でしょうね…。

余談ですが、RIKUさんは色々な曲でラスサビを盛り上げる印象的なコーラスを任されることが多いですよね。私はそれが全部好きです。全部。

例えば“LA FIESTA”“WELCOME 2 PARADISE”のコーラスについては各項で紹介していますが、他にも“SWAG & PRIDE”の【絆になってく~】の部分なんかも熱くてカッコいいし、“Can't say good bye”の【Just one more time】は切実な想いがより色濃くなる美しいリフレインになっているし、「New Jack Swing」などのテクニカルなボーカリングが求められる楽曲は、やっぱりコーラスも非常に凝っていて聴き応えがあります。

あと、個人的に好きなのは“Over”のラスサビです。(↓)

一小節ごとに音階を降りていくコーラスそれ自体がとても美しいので、思わず聴き惚れてしまいます(ライブだとRIKUさんが2人に分身しない限り再現できないのが残念ですが)。

長くなってしまいましたが、もし気に留める機会が無かった方は、是非これらのコーラス部分もじっくり聴いてみてください。

The Typhoon Eye

【天空(そら)呑み込んで 雷放って】


個人的にこの曲=RIKUさん!というイメージが強いです。もともと詞やビート感があまり好みでなくて注目してなかった曲なんですが、ライブの映像でCD音源より何倍もカッコいいRIKUさんのサビを聴いてからは俄然好きになってしまいました。そういうの多いな私。

好きになってから改めて聴くと、このなんというか中島かずきさんが書いたのか?とか思ってしまうような青臭いくらいにアツい歌詞も、かえって好きになってしまったくらいです……。余談でした。

このサビのフレーズで発揮されるRIKUさんの声量倍音の響き、あとライブの時に“放って”の“は”で程よく加えられる“がなり”!それらがすべて掛け合わさることで爆風のように歌声が会場全体へ広がっていくのが本当に爽快です。

それこそ本気で空呑み込んで雷放ちそうな迫力なので、思わず笑ってしまいそうになる程。「カッコいいなー!」と素直に思わされます。

これもまたWeb記事で知った話ですがRIKUさんは当初、自分にロックが唄えるのかどうかが不安だったそうで……。今聞くと驚いてしまう話ですね。この曲のRIKUさん、堂々たるロックボーカリストとしか思えないですから。むしろ、RIKUさんが居るからこそ、ロックテイストの楽曲をやる時の選択肢が大いに広がっているように思います。

3人がロックを唄う時、川村さんはどちらかというと邦ロック(あと時々V系)的に思えます。一方でRIKUさんは80~90年代洋楽的なロックボーカリストという印象です。そして吉野さんは前回“FULLMETAL TRIGGER”の項で書いたように、シャープな中~高音域で更に楽曲ジャンルの幅を広げられる声質だと思います。

要は、ロックにおいても3人それぞれが違う色を出せるので、様々な楽曲に対応できるということです。
ロックと一口に言っても細分化したジャンルが本当に多様にありますし、是非ともTHE RAMPAGEには今後も多種多様かつ熱いロックサウンドの楽曲をやっていってほしいですね。ええそうです、ただの願望です。

Starlight

【冷たい風 独り浴びる今日/都会の流れ 飲まれ生きる今日も】

ここ、めっちゃくちゃ好きなんですよね……。RIKUさんの記事を書こうと思った時に「何故こんなにこの部分が好きなのだろう?」と考えることから始めました。

【~独り浴びる今日】【生きる今日も】という言葉。ポイントはここです。

こういう「今日もまた」だとか、「独り〇〇する今日」とかいう詞の表現、これって例えば日本のフォークソングや歌謡曲、演歌なんかでよく聞く表現だと思うですよね。そのせいかここだけは、ちょっとした“侘び・寂び”とでも言うような、なんとも哀愁の漂う趣が感じられるのです。

その上でこの“今日”にハイライトが置かれた美しいメロディも作用して、より胸に迫るような哀切が感じられるわけなんですが、何よりもここを唄うのがRIKUさんだったというのが私にとって絶妙にツボだったのだと思います。

RIKUさんの歌って、昭和フォークだとかの日本的な哀愁のある音楽のイメージはあまり無いですよね。どちらかと言えばやっぱりソウルフルな音楽とか、グルーヴィーな音楽のイメージが強いかと思います。そのRIKUさんがこの物寂しげなフレーズを唄うことのギャップに、私は強く惹かれてしまったんだと思います。

もちろんギャップだけではなく【冷たい風】【都会の流れ】のしゃくり等の繊細なニュアンスや、【浴びる今日】【生きる今日も】の語3尾を遠く虚空へ響かせるような切ない余韻も、メロディにとても美しく調和しています。こういったフレーズ1つとってもRIKUさんの表現力が伝わってきますよね。

THE RAMPAGEの楽曲ではなかなか無いとは思いますが、フォーク好きとしてはRIKUさんがアコースティックでフォークを唄っているところなんかを是非観てみたいな…と夢想してしまいます、というかむしろ3人それぞれで観たい(強欲)

Can't say goodbye

【あの夏 君の手を取って走り抜けた】

この曲って「100 degrees」のカップリングだったんですよね……。トロピカルハウス調で、瑞々しく爽やかなサウンド超人気曲であり名バラードですが。

キャッチーでありつつ飽きの来ない非常に美麗なメロディライン、恋の心残りを唄っている歌詞とのギャップがかえって切なくなる洗練されたトラック、そしてその全てと完璧にマッチした3人のボーカリング。初めて聴いた時、なんてカッコいいんだろう!と衝撃的でした。

調べてみると作曲者のAva1ancheさんという方は「LA FIESTA」「THROW YA FIST」「Move The World」「One More Kiss」などの作曲にも携わってらっしゃるそうです。マジかよ。足向けて寝れないわ。そして確かに「One More Kiss」はこの曲と音色が似てますね。

パート構成としては、THE RAMPAGEの楽曲ではもはや王道な構成。Aメロと1番サビは壱馬さん→RIKUさんの順番で唄われていて、2番でそれがRIKUさん→吉野さんに1つずつズレるパターンです。

抜粋部分はAメロです。これですよ、これ!ここの話がしたかったんです。

そもそも、このAメロってどこを取っても綺麗ですよね。【Fade away】【あの夏】【君の】の部分は、頭の中で少しずつ何かを思い起こそうとしているかのようなリフレイン。そしてその後で一気に【走り抜けた】で駆け上がるように変化する。このメロディがすごくエモーショナルで胸を打ちます。

この一連の流れの中での詞の響きの美しさ、駆け上がるメロディの美しさ、そしてそれらを損なうことなく発音しつつも、語尾に細かく抑揚を入れて巧みに感情を表現しているRIKUさんの歌声、全てが完璧に調和した、本当に良いフレーズだと思います。

その後の吉野さんの【消えゆくSunset】から後も、2人が作り上げた感情を少しずつ加速させていくような美しい流れが感じられますし、つくづく良いメロディですね。

この曲はこの感じで脱線しだすと記事全体くらいのボリュームになるほど語れてしまうため、この辺で止めておきます……。本当に名曲です。

終わりに

予想はしてましたが曲を選ぶ時にめちゃくちゃ悩みました。まあそもそも無理に10曲に絞る理由も特に無いですが……そういう取り組みは大事な気がするので(知らんわ)。改めて読むと随所で色々ねじ込み気味で、絞り切れなかった感じも見て取れますね……。

私にとっては初めてのTHE RAMPAGEの単独公演、しかもそれが2日間連続で観られるはずだった4月。絶対に最高の思い出になったであろうそれらのライブも、コロナの影響で中止および延期ということになりました。

次いつライブが観られるようになるか、どころではなくエンタメ業界全般の今後が全くわからないままで、日々ニュースを観るたび心が削られるし、仕事はそれでも毎日(金融関係なので)あるし、正直閉塞感でいっぱいのしんどい状況ですが、それでも先日のニコニコ生放送の無観客ライブはとても心が温まりました。

いつもの16人の笑顔が溢れていて、何度も何度も「共に頑張りましょう」と言葉をかけてくれて、改めて「THE RAMPAGEを好きになってよかったな」と思いました。

これからどうなるかわからないですが、彼らの音楽とエンターテインメントに救われた気持ちや、好きな気持ちを大事にしていきたいです。

そしてまたライブに行けるようになった時、私と同じようなたくさんのファンの人たちと一緒に全力で楽しみながら、感謝の気持ちを渡し合えたらいいな、と思います。そんな未来を願ってます。

本当に長くなりましたがここまで読んで下さって本当にありがとうございます!もし感想など頂けたら心の底から嬉しいです。また今度、最後の1人の川村壱馬さんの記事も絶対書きます。

THE RAMPAGE、大好きです!
ではー!